美肌ライフ

強酸性泉で美肌になれる? 草津でpH1.5の湯を体験するの巻

草津温泉の湯畑で流れ落ちる温泉

連休を利用して、草津温泉へ小旅行してきました。
殺菌効果が高くて、慢性皮膚疾患の療養にも役立つとされる「酸性泉」に入ってみましたよ。
なんとpH1.5という強酸性泉! 肌はあんまり強いほうじゃないので「だいじょうぶかなー」とおそるおそるだったんですけど、結果はなかなかよかったです。
そんなわけで今回は、草津で体験した酸性泉について書いてみたいと思います。

酸性泉はアトピー、乾癬など肌の療養にいいみたい

温泉はpH値によって、アルカリ性泉(pH7.5以上)、中性(pH6~7.5)、酸性泉(pH6未満)というふうに分類されます。
この中で「酸性泉」というものが、以前から気になってたんです。「温泉で美肌になれる!? 美人の湯でお肌すべすべを夢見るの巻」を書いたときに温泉についていろいろ調べて、温泉のうち、とくに療養に役立つ泉質を持つものは療養泉と呼ばれ、泉質ごとに定められた「泉質別適応症」があるということを知りました。

環境省提供の「あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは」という資料には、酸性泉の泉質別適応症として、尋常性乾癬とアトピー性皮膚炎が記載されていたんです。わたしは乾癬、彼氏さんはアトピーなので、「そっか酸性泉がいいのか、試してみたいな」と思ってたんですよね。

療養泉としての酸性泉は殺菌力が高いという点が特徴だそうです。アトピーの人は肌の常在菌のバランスが崩れているという研究結果があるみたいなので、そのバランスをリセットすることで効果が期待できるのかもしれませんね。

わたしたちの肌の表面は弱酸性

ところで、わたしたちの肌の表面は、基本的にいつもpH4.5~6.0の弱酸性に保たれています。

肌の炎症などの原因になる悪玉菌(黄色ブドウ球菌など)は弱アルカリ性を好むため、肌が弱酸性に保たれているときはおとなしくしています。でも肌のpHがアルカリに傾くと、細菌性の炎症などが起こりやすくなってしまうんです。

だからこそ、ボディソープや洗顔料には「肌にやさしい弱酸性」を売りにした製品が多いわけです。まあ、肌には「アルカリ中和能」といって、一時的にアルカリに傾いたとしても30分ほどで元の弱酸性に戻す働きがあるので、健康な肌ならアルカリ性の洗浄剤(石けんなど)を使っても問題ないんですけどね。

ただまあ、肌の弱い人や肌が敏感になっているときなどは、石けんで皮脂を洗い流してしまうと乾燥や肌荒れのリスクが高くなるので、弱酸性の洗浄剤を使うのが無難だと思います。

肌はアルカリに弱くて、酸には比較的強いんです。温泉も「肌へのやさしさ」という観点で見るなら、アルカリ性泉より酸性泉のほうが良いと考えられます。

草津温泉は代表的な「酸性泉」の一つ

草津温泉湯畑の湯けむり
肌はアルカリより酸に強いですが、日本の温泉の多くは中性から弱アルカリ性で、酸性の温泉はわりと少ないみたいです。そんな酸性泉の代表的な温泉の一つが、群馬県の草津温泉です。

草津!

日本の温泉の中でもトップクラスに有名な温泉なのに、わたしは今まで一度も訪れたことがありませんでした。箱根とか伊豆は何度も行ってるのに!

そして草津の湯が酸性泉として有名だということも、旅行に行くことになるまで知りませんでした。

草津にはたくさんの源泉があるけど、現在おもに使われている源泉は6つあって、わたしたちが泊まる予定のホテルの源泉は「万代鉱(ばんだいこう)源泉」という、草津の主要な源泉の中で最もpH値の低い源泉らしいじゃないですか。泊まるホテルのブログによればpHは約1.5なのだとか!

酸性泉の中でもpH2.0未満のものは「強酸性泉」と呼ぶらしく、その定義で行けばバリバリの強酸性泉ということになります。

さっきも書きましたが、肌表面のpHは4.5~6.0です。
ちょっと調べてみたところ、サリチル酸やグリコール酸などの酸を使って古い角質を剥がす「ケミカルピーリング」のピーリング剤のpHは、エステサロンなどで用いられるものは3.0以上が目安とされているのだとか。pH1.5の強酸性泉は、pHだけで言えば医療機関で使用されるケミカルピーリング剤並の強酸ということになります。

マリー
マリー
え、肌は比較的酸に強いとは言っても、そこまで行くと強烈じゃない? だいじょうぶなん……?

ちょっぴり不安を感じつつも、ちょっぴり楽しみ。
そんな気持ちで草津へと向かったのでした。

pH1.5の強酸性泉はやっぱりピリピリ刺激的!

さてさて、そんなわけで草津です。
草津は標高1200メートルにある高原で、9月半ばにして既に途中の山の木々が色づき始めている涼しさ。夜は冷房をつけてなくてもかなり涼しいぐらいでした。

わたしたちが泊まったのは、草津ナウリゾートホテルっていうホテル。そこの大浴場「草津ビッグバス」でpH1.5の強酸性泉を初体験です!

かけ湯をして、早速源泉かけ流しの岩風呂へ。
湯温は40~42℃ということで、普段温めのお風呂に入ることが多いわたしにはけっこう熱い。
そして、お湯に足を入れた直後から感じる、明らかなピリピリ感

わたしはそこまで敏感肌じゃないし、最近は肌の乾燥を感じることもほとんどないんですけど、やっぱりpH1.5の酸性泉はかなり刺激的でした。

これは長く浸かるとヤバそう……と感じて、1分ぐらいで早々に出ちゃいました。その後、真水で温めのジャグジーへ。やっぱ肌への感触が全然違うことを実感。そのままジャグジーに5分ほど浸かりました。

気を取り直して再び温泉。今度は露天風呂へ。内風呂は源泉かけ流しだったけど、露天風呂は加水循環で肌の敏感な人でもゆっくりできるようになっているとのことで(それでも入るときはピリピリしたけど!)、2分ぐらいは浸かってたと思います。

そのあとは再びジャグジーに浸かって、軽くシャワーでお湯を洗い流して出ました。

マリー
マリー
入浴時間の大半は真水のジャグジーに浸かってた気がするけど気にしない!

酸性泉への入浴後は肌しっとり、からだポカポカ

タルゴジャポンのアメニティセット
タルゴジャポンのアメニティがお部屋に用意されてたので、お風呂上りはボディローションたっぷり塗って肌しっとり。

ボディローションの効果なのかはわからないですが、酸性泉に浸かっても肌の乾燥はまったく感じなかったです。これを書いている今は温泉に入ってから2日経ってるけど、肌は全体的にしっとりすべすべで調子良いです。

ナウリゾートホテルの源泉である万代鉱源泉は、温泉の美肌成分(天然の保湿成分)として最近注目されているメタケイ酸の含有量が1kgあたり500mg以上で日本トップクラスなのだそう。泉質について細かく書いてある掲示あったんですが、大浴場の脱衣場の壁にあったのでさすがに写真は撮れませんでした。残念!

あとは入浴後、かなり長時間にわたってポカポカ感が続いたのも印象的でした。これは塩化物の含有量が多いために保温効果が高まるからなのだとか。冷えは美肌の大敵なので、からだをしっかり温められることも温泉の美肌効果の一つですね。ポカポカだとぐっすり眠れて、それも肌に良いですしね。

ちなみに、乾癬に効果があったかどうかについては……、正直いま、そこまで肌に乾癬の症状が出ていないこともあってあまりわかりませんでした。彼氏さんのアトピーに対しても同様みたいです。まあ、1回でそんな劇的な効果はないですよね。

まとめ:草津よいとこ一度は行くべき!

酸性泉はかなり刺激的でしたが、自分の肌の調子を見つつ少し浸かるぐらいなら肌があまり強くない人でも大丈夫だと思います。ただ、ネットを見ているとやっぱり「乾燥した」「肌荒れした」という声もちらほらあるみたいなので、長風呂は控えたほうがよさそう。肌が弱いと思っている人は、温泉成分を肌にあまり残さないようにお湯で流して出て、保湿をしっかりするのがおすすめです。

今回は酸性泉のことにテーマを絞って書いたけど、草津めっちゃ楽しかったよ。クルマで走ると「草津節」が流れる道路「メロディーライン」でのお迎えから始まって、湯畑や西の河原公園は独特で印象的な光景だし、坂の多い「ザ・温泉街」な雰囲気もすごく楽しくて良かったです。泊まったホテルも温泉リゾート感が期待以上に楽しかった! やっぱり人気が高い観光地っていうのは、人気が高いだけの理由があるのねと思いました。行ったことない方は、ほんと一度は行ってみるといいと思います。わたしもまた行きたいな。

アイキャッチ:肌に触れる女性
美肌菌を増やしたい! 皮膚常在菌との上手なつきあい方腸だけでなく、肌にもたくさんの細菌が棲みついているって知っていましたか? 中には、肌にツヤやうるおいをもたらしてくれる「美肌菌」も! 美肌をサポートしてくれる「皮膚常在菌」の増やし方についてお伝えします。...