保湿ケア

尿素クリームって何がいいの? 肌への効果を調べてみたよ

手の甲にハンドクリームを出しているところ

以前、「わたしが「手荒れしない人」になった方法について」という記事を書きましたが、わたしはもう何年も、手荒れに悩まされたことがないんですよ。

マリー
マリー
だからいつもハンドクリーム選びとか超適当で、パッケージとか香り重視で選ぶことも多いよ!

でもこないだふと見たら、足がね! 結構乾燥してるなって気づいちゃったんですよね。親指のつけ根あたりとか、ちょい乾燥して粉ふいてるし、かかとも結構硬くなってゴワゴワしてる!

確かになー。手は顔と同じようなケアをしてるけど、足先はかなり適当っていうかろくに保湿してなかったかも……。

とりあえずニベアを塗ってみたら、乾燥はそこまで気にならなくなったけど、かかとのごわつきとカサカサ感はやっぱり気になるところです。

それで、「こんなときに役立つのが尿素入りのクリームじゃなかったっけ?」とふと思い浮かんだんですよね。手荒れがひどいという人はだいたい「尿素入りクリームがおすすめ!」って言うしなー。

正直なところ、尿素ってハンドクリームの有効成分としてよく見かけるけど、どんな働きがある成分なのかよく知らなかったんです。尿素入りのクリームってどんな効果があるんだろう? って気になったので調べてみました!

尿素入りクリームの保湿効果

尿素入りクリームの効果として、まず最初に挙げられるのは保湿効果です。

尿素はその名のとおり、わたしたちの尿に含まれる物質の一つです。からだの中でタンパク質が分解されたときにできる物質で、尿や汗に溶け込んで体外へと排泄されます。

尿の中だけではなく、肌にも尿素は存在しています。尿素は角質層のうるおい成分である「天然保湿因子(NMF)」の一つなんです。

NMFは角質細胞の中にある水溶性の保湿成分。アミノ酸やPCA、乳酸、尿素などがあって、尿素はNMFの約7%を占めています。

水となじみやすく、水分を保持する性質があるため保湿剤として働きます。クリームに尿素を配合することで、しっかりと水分を与えながら肌をうるおすことができるんです。

尿素入りクリームのターンオーバー促進効果

手の甲に指でハンドクリームを塗っているところ
尿素入りクリームのもうひとつの効果は、「肌のターンオーバーを促す効果」です。この効果こそが、尿素入りクリームの大きな特徴だと言えるでしょう。

尿素はタンパク質を分解する働きがあるため、尿素入りクリームを肌に塗ると、肌の表面にある角質層がやわらかくなります。

古い角質層が肌にとどまってごわごわ、ガサガサとしているときに尿素入りのクリームを塗れば、表面がやわらかくなって不要な角質が落ちやすくなり、ターンオーバーが促されるんです。

マリー
マリー
つまり、尿素入りクリームには、ピーリングと同じような角質ケア効果が期待できるんだね

また、ひび、あかぎれなどといった肌荒れの症状が起きているときに尿素入りクリームを使えば、角質のタンパク質が分解されて細かくなるため、症状の緩和が期待できます。

ただし、肌荒れがひどくて炎症を起こしている肌への使用は避けてくださいね。

尿素入りクリームは肌に良い効果ばかりではない!?

「不要な角質を落としてターンオーバーを促す効果」と聞いて、「えっ?」と引っかかった方もいるのではないでしょうか。

わたしも正直、

マリー
マリー
え、尿素入りクリームってそういう効果だったの?

とちょっとびっくりしました。

肌のごわつきは2タイプ! 原因に合わせた対策ケアをしよう」という記事にも書きましたが、肌のターンオーバーっていうのは、単純に速いほうがいいっていうものではないんですよね。

もちろん、ターンオーバーが遅れて、古い角質が残ることで肌が硬くなったりごわごわガサガサしたりしているときには、角質を取り除いてターンオーバーを促すのが有効です。

でも、正常なターンオーバーの状態のときに、角質を取り除いてターンオーバーを急がせると、成長しきっていない角質細胞で新たな角質層が作られることになってしまいます

未熟な角質細胞で形成された角質層は、バリア機能が十分に働かず、乾燥しやすく刺激に弱い肌になってしまうんです。

肌のターンオーバーに問題のない人が尿素入りクリームを使うと、ターンオーバーが速くなりすぎて、かえって肌の調子を崩してしまいかねないんです。

まとめ:尿素入りクリームは効果を理解して正しく使うのが大切!

わたし自身は、これまで尿素入りクリームって使ったことがなかったけど、単純に「肌をしっとりさせる効果が高い成分」ぐらいに認識していたので、調べてみたら意外な効果だったのでちょっとびっくりしました。

かかとやひじ、ひざなどの肌が硬くなったりガサガサしたりしているときには、尿素入りクリームが有効だと思います。ただし、使う期間はターンオーバーが1周する1~2か月ぐらいをめどにするのが良さそう。

肌の硬さやごわつきなどは特に感じていなくて、ただ乾燥を感じるようなときには、尿素入りではなくふつうの保湿クリームで十分改善できるはず。

自分の肌が今どんな状態なのかをしっかりと見極めて、必要なときだけ上手に使っていきたいですね。

透明感ある肌の女性
肌の構造と仕組みを知れば、効果的なスキンケアが見えてくる皮膚の基本的な構造や、表皮で起こるターンオーバーの仕組み、角質層のバリア機能、真皮のコラーゲンとエラスチンの働きなど、きれいなお肌を目指すすべての人が知っておきたい、お肌の構造と仕組みについてわかりやすく解説しています。...