よく、「目に見えるシミはなくても、肌の奥にはたくさんのシミ予備軍(蓄積したメラニン)がある」なんて言われますよね。テレビや雑誌では、無数のシミ予備軍を特殊な方法で撮影した写真なんかもよく見かけます。
今は気になるほどのシミはなくても、5年後、10年後にシミだらけになる未来は回避したい! そのためにはやっぱり、今から予防対策しておくのがいいんだろうなぁと思うわけです。
今回は、10年後の自分のために今から始めるシミ予防について考えてみたいと思います。
「攻めの美白ケア」にいまいち積極的になれない理由
わたしは昔から白肌命! なのですが、実践している美白ケアとしては、
- とにかく紫外線を浴びないようにする(UVカット)
- ビタミンCやリコピンを摂るようにする(内側からの紫外線ケア)
この2点ぐらいだったりします。
いや、美白化粧品にも興味はあるし、以前、多少は試してみたこともあるんです。ビタミンC誘導体入りの美容液とかね。
でもやっぱ美白有効成分が入っている化粧品って、肌へのやさしさという点ではイマイチな感じがしちゃうことが多かったんですよね。保湿系の化粧品のほうが、使用感の良さと安心感を感じます。
それに、メラニンっていうのは肌の色を濃くしたり、シミになってしまったりすることもあるけど、本来は肌を守るために作られるものです。それを外側から働きかけて抑制しちゃうっていうのは、やっぱりあんまり自然なことではない気がします。ロトデノールの白斑問題とかもあったしね。
しかしシミ予防の必要性をヒシヒシと感じるこのごろ!
そういう気持ちがあって、攻めの美白になんとなく手を出しかねている一方で、
って気持ちも、すごく感じているんです。
というのも最近、腕にシミがちょこちょこ目立つようになってきまして。
腕のシミが目立つ理由はわかってるんですよ。わたしは尋常性乾癬という病気なのですが、乾癬には紫外線を浴びると良いと言われていて(実際、紫外線を当てる治療とかも普通にあります)、顔以外の肌はあえて紫外線対策をしていなかった時期がけっこう長かったことがたぶん一番の原因だと思います。
さすがに顔まわりは人並みに紫外線対策してきたけど、それでも日焼け止めを塗り忘れたり塗らずに出かけちゃったりすることもちょいちょいあるし、少しずつ紫外線ダメージは蓄積していると思います。
腕にシミができたということは、顔にだっていずれできてもおかしくないよなーと思うわけです。
シミ予防の基本的な知識を頭に入れよう!
これまであまり美白化粧品を使ってこなかったわたしですが、今後のことを考えるならシミができる前に美白化粧品でのケアを取り入れていくのが賢いんじゃないかなと思うようになってきたんですよね。
だって美白化粧品っていうのは基本的に「メラニンの生成を抑え、日焼けによるシミ・そばかすを防ぐ」っていうものですからね。肌にシミを増やしたくないなら、シミが現れる前に使い始めるのが大事ですよね。
そんなわけで、美白化粧品でのケアを取り入れていくにあたって、シミができる仕組みと美白有効成分についておさらいしておこうと思います。
シミができる仕組み
肌の表面にある表皮は4層構造になっていて、その一番下にある「基底層」でケラチナサイト(表皮角化細胞)が細胞分裂することで新たな細胞を生み出しています。そして、メラニンを作る「メラノサイト(色素細胞)」も、この基底層にあります。
肌が紫外線を浴びるなど外的刺激を受けると、メラノサイトに対して「メラニンを作れ!」という指令が出されます。メラノサイトはこの指令を受けると「チロシナーゼ」という酵素を活性化させ、チロシンというアミノ酸を酸化させてドーパ→ドーパキノンという物質を経てメラニンを作りだします。
メラノサイトが作り出したメラニンは、周囲のケラチナサイトへと受け渡されます。こうしてメラニンを持ったケラチナサイトは、肌のターンオーバーに合わせてゆっくりと上昇していき、最終的には垢となってはがれ落ちていくのが正常な状態です。
しかし、紫外線によるダメージの影響などから、メラノサイトがメラニンを過剰に作り続けるようになってしまうことがあり、その部分の肌ではターンオーバーによるメラニンの排出が進まず、肌にメラニンが蓄積してしまいます。これがシミと呼ばれるものです。
美白有効成分とは
医薬部外品の化粧品(薬用化粧品)に含まれる「美白有効成分」というのは、シミができる仕組みの中で「メラノサイトへの情報伝達を阻害する」「チロシナーゼの活性を抑える」などといった働きで、メラニンの生成を抑制する効果が認められている成分です。
これらの働きを持つ成分に加えて、「新陳代謝を高めてメラニンの排出を促す」「酸化還元作用で、できてしまったメラニンを分解する」といった効果が期待できる成分もあります。
代表的な美白有効成分として、以下のような成分が挙げられます。
ビタミンC誘導体
ビタミンCには高い抗酸化力があり、メラニンの生成抑制・還元・排出促進などの効果が期待できますが、単体では壊れやすく肌に浸透しづらいという特徴があります。このため化粧品では、ビタミンCと似た構造を持ちながらも安定性や肌への浸透率を高めた「ビタミンC誘導体」という成分として配合されます。
アルブチン
医薬品の美白剤として用いられる「ハイドロキノン」は、強力な作用を持つ一方で副作用も多く、使用方法にも制限の多い成分です。このハイドロキノンと似た構造を持ちながら、刺激が少なく穏やかな作用を期待できるのが「アルブチン」で、「ハイドロキノン誘導体」と呼ばれることもあります。チロシナーゼの働きを阻害してメラニンの生成を抑制します。
トラネキサム酸
トラネキサム酸はメラノサイトへの情報伝達を阻害することでメラニンの生成を抑える美白有効成分です。ホルモン由来のシミである「肝斑(かんぱん)」に対しても効果があることが認められています。
カモミラET(カミツレ花エキス)
カミツレ(カモミール)の花から採れる「カモミラET」も、メラノサイトへの情報伝達の阻害によってメラニン生成を抑える成分です。カミツレ花エキスは美白有効成分としてだけでなく、保湿や収れん、殺菌、抗炎症などの作用をもたらす成分として化粧品に配合されることもあります。
プラセンタエキス
プラセンタとは「胎盤」のこと。化粧品に配合されるプラセンタエキスは、主に豚の胎盤から抽出される成分です。プラセンタというとエイジングケアや美肌全般的に効果がある成分という印象がありますが、チロシナーゼの活性を阻害してメラニンの生成を抑制する作用もあります。また、新陳代謝を高めることでメラニンの排出にも役立ちます。
まとめ:シミ予防に美白化粧品を取り入れよう!
美白化粧品って、もう何年も使ってみていないんですが、こうやって有効成分をひとつずつ見てみると、「やっぱりちょっと試してみようかな」という気分になってきますね。
化粧品って本当にどんどん進化しているし、自分自身の肌の状態も変化していくものだから、以前使ってみたときと今では、また感じ方も違うかもしれないですしね。
そんなわけで将来のシミ予防対策として、紫外線対策から一歩踏み込んだ攻めの美白ケアを始めてみようかなと思います。
まずはどの美白化粧品にどんな成分が配合されているのかをじっくり見比べてみるところからかな。みなさんも、わたしと一緒にシミ予防始めてみませんか?
