2014年にカバーマークが実施したアンケート調査によると、肌荒れをしているという女性のうち69.7%が「身の回りの整理整頓ができていない」と回答したそうです。逆に、肌荒れをしていないという女性の59.6%が「整理整頓できている」と回答したのだとか。
ということは「掃除が苦手、サボりがち」という人に比べて、「掃除が好き、しっかりやってる!」という人のほうが美肌を育てやすいのかも!?
今回は、「美肌と部屋の掃除」について考えていきましょう。
美しさを生み出せるのは「美しさ」を知っている人
「どうして部屋を掃除する人のほうが美肌になれるんだろう?」と考えてみたときに、わたしの頭にまっ先に思い浮かんだのは、「たぶん、きれいさに対する感度が高いからじゃないかな」という考えでした。ちょっと思い出話をしますね。
わたしは大学生のころ、芸術系の勉強をしていました。「美学」とか「芸術学」とか呼ばれる学問です。おそらくそんな学問があるということも知らない方が多いかと思いますが、「美とはなにか」「芸術とはなにか」みたいな哲学的なことをやってました。
うん、まあ、4年間大学で学んで、結局「美とはなにか?」なんてちっともわからなかったんですけどね……。むしろ、単位を取るために基本を学んだ、絵画(デッサン)とかデザイン、工芸、彫塑の実技とか色彩学とかのほうが楽しかったし、今でも学んだことを思い出すことが多いです。
そうやって、大学時代に教わって、今も心がけるようにしていることの一つに、
「美しくないものに敏感であれ」
という教えがあります。
それを教えてくれたのは、絵画の先生でした。
ちょっともうあまりに昔のことすぎて、どんな言葉だったか正確には覚えてないんですけど、
「キャンパスにゴミが落ちてても気にならないとか、美を表現しようとする人間としてヤバいよ。もっと美しいものと美しくないものに敏感にならなきゃ話になんないよ」
みたいな話だったと記憶してます。
ようするに、美しいものを生み出したいのであれば、常に美しい環境に身を置くことを意識せよと、そうしないと美しさに対する感性鈍るよと。そういうことだろうと、当時学生だったわたしは理解しました。
「きれい」を求めるなら、「きれいじゃない」とはどういうことかを知らなきゃダメなんです。
部屋が散らかって汚れていても平気な人が、どうして肌だけきれいにすることができるでしょうか。
部屋の乱れは肌の乱れに通ずる!
いきなり精神的な話から入ってしまいましたが、結局はそこが美肌と掃除について考えたときの一番のポイントだと思うんですよね。
「部屋が散らかってるけどまあいいや」
「床がホコリっぽいけど、忙しいから見て見ぬふりしておこう」
みたいなマインドだと、
「クレンジング適当に済ませちゃったけどまあいいや」
「ちょっと顔色くすんでるけど気にしなくていいか」
って感じになりやすいと思います。
別に神経質になる必要はないと思うけど、「整っていないこと」に対して「あ、乱れてる、直しておこう」って自然と思える人は、やっぱり身の回りも肌も常にきれいに保ちやすいはずです。
「ちょっとの乱れ」の時点で気づくことができれば、元に戻すのはたいした手間じゃないんですよね。ちょっとの乱れに鈍感であるほど、積もり積もってとんでもない乱れになって簡単には整えられなくなってしまうのは、たぶん部屋も肌も同じことです。
美肌のために部屋を掃除するべき現実的な理由
精神的なことだけではなく、部屋が汚れているのは物理的にも肌に良くないです。
掃除しなければ、部屋にホコリやカビ、ゴミなどいわゆるハウスダストがどんどん溜まってしまいます。ハウスダストはアレルギーを引き起こす原因になることもあり、アレルギー症状が肌に出る人もいます。
お風呂場にカビが生えていたら、肌にカビが付いてしまうおそれもあります。せっかくお風呂に入っても肌を清潔に保てなくなってしまうんです。
普段使うドレッサーや姿見、洗面所の鏡などが曇ったり汚れたりしていたら、ちょっとした顔色のくすみや肌トラブルのサインなどを見落としやすくなってしまうでしょう。
まとめ:きれいな部屋できれいな肌を育てよう!
部屋のきれいさに対する感覚ってほんと習慣的なものが大きくて、きれいな部屋で過ごすことが当たり前になっている人は、「片づけて当たり前、掃除して当たり前」というのが身についているものです。逆もまたしかりで、散らかった部屋で過ごすのが当たり前になっている人は、掃除しなくてもなんとも感じなくなってしまいがち。
部屋を片付けるためには、不要なものを「捨てる、処分する」といったことも大切だったりするんですけど、取捨選択が重要というところもスキンケアと相通ずるところがある気がします。
偉そうなことをいろいろ書きましたが、わたし自身も忙しくなってくると微妙に部屋が散らかってきたり、なんとなく汚れが気になるところを放置したりすることもあるのでまだまだです。汚れが目に留まったところは、やっぱりすぐに掃除する意識を持たなきゃいけないなーと書きながら改めて思いました。
