美肌の知識

肌のごわつきは2タイプ! 原因に合わせた対策ケアをしよう

石垣の上のぬいぐるみ

季節の変わり目などに多い、肌の「ごわつき」。

肌がしなやかさを失って、なんだか硬くなったり、表面がカサカサしたりするというトラブルにお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

マリー
マリー
肌がごわつくと化粧ノリも悪くなるし、ついつい気になって指でいじっちゃったりもしがちだよね……!

そんな気になる肌のごわつきは、原因によって大きく2つのタイプがあると考えられます。タイプによって有効な対策が変わってくるので、どちらのタイプのごわつきなのかをしっかりと見極めて対策しましょう。

今回は、肌のごわつきの原因と対策について書いていきたいと思います。

肌の「ごわつき」とはどんな状態のこと?

わたしたちの肌の一番表面にある「角質層」は、肌の内部にある水分の蒸発を防いだり、外部刺激の侵入を防いだりする「バリア機能」を担っています。肌のごわつきは、なんらかの原因で角質層が硬くなることで起こります

表皮は、一定の周期で「ターンオーバー」と呼ばれる新陳代謝を繰り返しています。

表皮の基底層で細胞分裂によって生まれた表皮細胞は、少しずつ上の層へと押し上げられ、肌の表面付近に到達すると角質細胞となって角質層を形成します。やがて古くなった角質細胞は、垢となって自然と剥がれ落ちていきます。

角質層はバリア機能を担っているため、外部からの刺激を多く受けると、防御のために厚く硬くなるように働きます。硬くなった肌の表面には、本来なら剥がれ落ちていくべき古い角質が留まりやすくなります

一方で、外部刺激を受けた肌の内部では、角質層を厚くするために急ピッチで新しい表皮細胞が作られ、角質層へと押し上げられます。通常より速いペースでターンオーバーが進み、しっかりと育っていない未熟な角質細胞が角質層を形成することになってしまうのです。

こうした要因によって角質層が厚く硬くなり、肌がごわついてしまうんです。

ごわつきには原因の異なる2つのタイプがある

肌のごわつきというのは、ターンオーバーがうまく行っていない状態と言い換えることができるでしょう。

そして、ターンオーバーが遅くなっているのか、速すぎるのかによって大きく2つのタイプに分けることができます。

肌の「ごわつき」2つのタイプ
  1. 古い角質が残っている「角質肥厚タイプ」
  2. 未熟な角質細胞が引き起こす「バリア機能低下タイプ」

古い角質が残っている「角質肥厚タイプ」

角質層が通常よりも厚くなってしまうことを「角質肥厚(かくしつひこう)」と言います。肌のごわつきの1つめのタイプは、角質肥厚によるものです。

角質肥厚は、本来なら垢となって剥がれ落ちていくべき古い角質が、いつまでも肌の表面に残り続けている状態です。つまり、ターンオーバーが遅くなっている状態だと言えます。

役目を終えて本来なら剥がれ落ちるはずの角質なので、当然うるおいがなく乾燥しがちです。また、角質層自体が通常より厚くなっているため、硬くごわごわした手触りになってしまいます。

肌が普段より厚く硬くなっている感じがしたり、表面にざらつきを感じたりする場合はこのタイプだと考えられます。

未熟な角質細胞が引き起こす「バリア機能低下タイプ」

肌のごわつきのもう一つのタイプは、逆にターンオーバーが通常より速すぎる状態になることで起こります。これはいわゆる乾燥肌が原因のごわつきで、角質のめくれや粉ふき、カサつきなどがある場合はこちらのタイプだと考えられます。

過剰な外部刺激などが原因で、通常より速いペースでターンオーバーが起こると、しっかりと育ちきっていない表皮細胞が角質となるため、角質層がもろくなり、バリア機能が低下してしまうのです。

バリア機能が低下すると肌は乾燥しやすくなり、表面がめくれたりカサカサしたりします。乾燥した肌はうるおいややわらかさをうしなって、ごわついてしまうのです。

【タイプ別】肌のごわつき対策

カラフルなスクラブ
2つのタイプはどちらも「ごわつき」と感じられるかもしれませんが、ターンオーバーが遅い場合と速い場合では、取るべき対策や必要なケアも当然変わってきます。

角質肥厚タイプのごわつきには古い角質オフケア

角質肥厚タイプのごわつきの場合、古い角質をオフして、ターンオーバーを促してあげるケアが有効になります。

ゴマージュやピーリングなどで、古い角質を除去しましょう。ただし、刺激が強いとかえって角質を硬くすることにつながることもあるため、なるべく肌への刺激が少ない方法を選ぶようにしてください。

角質ケアのあとは、しっかりと保湿ケアをするのも大切です。

バリア機能低下タイプのごわつきには保湿ケア

バリア機能低下タイプのごわつきの場合、角質除去は逆効果です。肌の乾燥が進行しやすい状態になると悪循環になってしまうので、とにかく刺激を避けてしっかりと保湿することが大切です。

マリー
マリー
肌がかさついていると気になって触りたくなるけど、触れると刺激になるからなるべくいじらないようにしようね

紫外線ダメージも受けやすい状態なので、肌への刺激が少ない日焼け止めなどで紫外線対策もしっかり行いましょう。

ターンオーバーサイクルを整えることが大切なので、規則正しい生活や良質な睡眠をとることなども心がけたいですね。

まとめ:ターンオーバーの正常化がごわつき改善のカギ!

肌のごわつきの2つのタイプと、それぞれの対策についてお伝えしました。

肌のターンオーバーって、「促したほうがいい」という印象があるかもしれませんが、速すぎるのも肌トラブルの原因になるんです。

今の自分の肌に合った、規則正しい周期のターンオーバーを保つことが、すこやかな美肌を育てることにつながります。

肌のごわつきが気になっているという方は、とにかくターンオーバーを正常化するということを意識してみてくださいね。

透明感ある肌の女性
肌の構造と仕組みを知れば、効果的なスキンケアが見えてくる皮膚の基本的な構造や、表皮で起こるターンオーバーの仕組み、角質層のバリア機能、真皮のコラーゲンとエラスチンの働きなど、きれいなお肌を目指すすべての人が知っておきたい、お肌の構造と仕組みについてわかりやすく解説しています。...